2022年2月11日に日本での公開を迎えた「ウエストサイドストーリー」。
スティーブン・スピルバーグ監督の最新作であるこの作品は「ロミオとジュリエット」をモチーフとしたミュージカル映画です。今回は、まだ映画館で観ていないという方に向けて、あらすじのおさらいと見どころの紹介をしていきたいと思います。
「ウエストサイドストーリー」について
ミュージカルの中でも圧倒的に知名度が高い「ウエストサイドストーリー」。1957年にミュージカルとして初上映、1961年に映画化されました。映画は当時の第34回アカデミー賞で11部門中10部門を受賞したミュージカル 映画 名作です。本編を観たことがなくても、名前と音楽は知っているという方が多いのではないでしょうか。
スティーブン・スピルバーグ監督が初めて「ウエストサイドストーリー」に触れたのは、10歳の頃だそうで、監督も長年映画化を熱望していたこの作品が、今回60年の時を超えてリメイクされることとなりました。1961年の映画より登場人物の背景や感情を深く掘り下げた構成になっており、前作のファンだけでなく、初めて「ウエストサイドストーリー」に触れる方にもおすすめの作品です。
キャスト
- トニー:アンセル・エルゴート
- マリア:レイチェル・ゼグラー
- アニータ:アリアナ・デボーズ
- リフ:マイク・ファイスト
- ベルナルド:デヴィッド・アルヴァレス
- バレンティーナ:リタ・モレノ
あらすじ
舞台は1950年代のニューヨーク・ウエストサイド。多くの移民たちが暮らすこの町では、貧困や人種差別への不満を募らせた若者たちが仲間と集まり、敵対しているグループと対立するのが日常茶飯事でした。
ポーランド系移民グループの「ジェッツ」の元リーダー・トニーは、ある日ダンスパーティーで出会ったマリアと恋に落ちます。しかし、マリアはジェッツと対立しているプエルトリコ系移民グループ「シャークス」のリーダー・ベルナルドの妹だったのです。
結ばれることを許されない2人は、人目を忍んで愛を深めます。その頃、ジェッツとシャークスの対立は激しさを増し、ついに決闘の日が訪れます。闘いを止めるために決闘場所の倉庫に向かうトニー。しかし、そこで取り返しのつかない事態になってしまい…。
時代や差別に翻弄されるトニーとマリア、そして若者たちはどのような結末を迎えるのでしょうか。
みどころ
迫力満点の歌とダンス
ミュージカル映画の最大の見どころは、もちろん「歌」と「ダンス」。恋する2人のときめきが詰まった「Tonight」や、カラフルなドレスを翻しながらニューヨークを踊り歩く「America」など、誰もが1度は聞いたことのある名曲ぞろい。そしてカメラワークも細部までこだわり抜いたというダンスシーン。華やかな衣装が活きるダイナミックなダンスが、次々に繰り広げられるようすは圧巻です。
また、1961年の映画ではベルナルドの恋人「アニータ」を演じていたリタ・モレノが、今回はトニーたちを見守り、更生のサポートをするバレンティーナ役として参加しています。そんな彼女が終盤で披露する「Somewhere」も必見です。前作ではマリアとトニーが希望を抱いて歌ったこの曲。若者たちを案じるバレンティーナが「いつか、どこかに私たちのための居場所がある」と祈るように歌い上げるシーンをぜひご覧になってください。
ドラマティックなストーリー展開と現代に通じるメッセージ性
シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」をモチーフにしたこの作品。許されない2人の恋の行方はスリリングで、ドキドキが止まりません。また、「ひとつになれない世界に、愛し合える場所はあるか?」というキャッチコピーにもあるように、この作品は人種間の分断について深く考えさせられます。60年以上経った今も差別や争いはつきません。名作のよさをそのままに、現代の技術と価値観にアップデートされた本作。ストーリーを楽しんだ後、余韻とともに映画のテーマについて感じることがあるはずです。今、この時代に生きる私たちにこそ、必要な映画なのかもしれません。
まとめ
今回は、現在上映中のミュージカル映画「ウエストサイドストーリー」のあらすじと見どころをご紹介しました。ドラマテイックなストーリーと、思わず引き込まれてしまうほど臨場感のある歌やダンスは必見です!ぜひスクリーンでご覧ください。観た後はきっと、あの名曲を口ずさんでしまうこと間違いなしです。