水力発電のメリット・デメリットを徹底解説!仕組みや種類は?

水力発電のメリット・デメリットを徹底解説!仕組みや種類は?

再生可能エネルギーは、利点ばかりが叫ばれていますが、皆さんはそれぞれにデメリットも存在することをご存じでしょうか?特に現在日本国内でも注目されている水力発電は、メリットがあるものの仕様上中々設置できない理由などがあるので、この記事ではそれらデメリットと共に、水力発電の仕組みなども紹介しています。ちなみに皆さんは水力発電にも種類があるのをご存じでしょうか?知らない人は、この記事でぜひ水力発電の魅力をご覧になってください。

水力発電のメリットって何?

水力発電のメリットは、他の再生可能エネルギーと比較して電力の変換効率が高い点です。例えば同じ電力を風力や太陽光で発電した場合、変換効率は10%から40%程度しかありませんが、水力発電の場合は80%以上の変換効率を維持できます。その上日本国内には標高の高い山が多いため、山から流れてくる雨水の勢いを利用して水力発電しやすい魅力があります。また、水流を利用できるなら比較的小規模な水力発電所も設置できるメリットもあります。

水力発電のデメリットを理解してみよう

水力発電所を日本国内に設置しようとした場合、大規模なものはほとんど設置できないと言われています。理由は大規模な水力発電を開発するには、設置場所をダムの近くにする必要があるからです。ダムの近くなら大規模な水流があるため、水力発電しやすいのですが、既に日本国内にある大規模な水源地には、水力発電所を設置できないほどの大きなダムが土地を占拠しています。そのため、ダムの近くに水力発電所を設置するには新たにダムを作り直す費用が必要です。以上の理由から水力発電は、太陽光や風力発電と比較すると個人では設置しにくい傾向があります。

個人で利用できる水力発電の仕組み

個人で利用できる水力発電のメリットは、1万円ほどあれば専用の発電機が買えるところです。水力発電の仕組みは水の勢いを利用して発電するので、僅かでも水の勢いが常時確保できれば発電は可能です。特に田んぼに使われている用水路や家庭用の水道管に設置して、タービンを回すことができれば格安料金で家に水力発電機を設置できます。ただし、用水路に水力発電機を設置した場合、ゴミなどの不純物で水流の勢いがなくなると発電できなくなるデメリットがあります。したがって、定期的にメンテナンスが必要になる点に注意しましょう。

大規模な水力発電の仕組みとは

大規模な水力発電は、大きく分けてダム式と水路式とダム水路式の3つに分かれています。ダム式は貯水池に設置されたダムから発電に必要な水流を確保するため、降水量次第ではあまり発電できないデメリットがあります。反対に降水量が多ければ発電量が多くなるので、既に岐阜県の阿多岐ダムでは年間130万キロワットの発電量がある水力発電の設置に成功しています。そして徳山ダムでは発電力が2万キロワットを越す大型水力発電の設置に成功しています。

水路式水力発電のメリットとデメリットとは

水路式水力発電は、河川の水流を分岐させて下流に発電所を設置する仕組みなので、ダムの近くに設置しなくても発電できるところがメリットです。デメリットは沈砂池で水の不純物を取り除いたり、一度下流で水槽に水を貯めたりする施設が必要なので、予算や各方面への許可を得なければならないことです。しかし、槽東京発電株式会社では現在78か所の水路式水力発電に成功し、人々の生活を支えているので実用性は高いです。

ダム水路式水力発電のメリットとデメリット

ダム水路式水力発電は、ダムの水を専用の水槽に貯めて、水槽から流れる水の勢いを利用して発電する仕組みです。そのため、水槽を設置できれば地上だけでなく地下でも発電できるメリットがあります。岐阜県の徳山ダムでは既に16万キロワットの発電に成功していますが、設立前の計画では40万キロワット発電できる予定だったので、一部では水力発電の必要性に疑問を感じている人もいるようです。ここまで計画にズレが出てしまったのは、岐阜県の降水量が安定しなかったことと、設計段階よりも設備がかなり大型になってしまったことが原因と言われています。費用もかなり掛かっているようなので、水力発電のメリットとデメリットが際立った事例としても有名です。

まとめ

水力発電は家庭でも手軽に設置できるのがメリットですが、メンテナンスが必要だったり発電量が少ないデメリットがあります。また、水力発電機の規模を大きくしたとしても、降水量の影響や設備開発の研究不足なども相まって発電量の多い発電機が必ず設置できるとは断言できません。しかし、専用の水槽や水路を組み込むことで大量発電に成功している事例もあるため、未来を期待されている再生可能エネルギーとしても有名です。

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