ボクシングの世界において、一番層の厚い「ミドル級」で活躍する、サウル・カネロ・アルバレス。
若くしてプロに転向して以来、主にメキシコで戦い、ボクサーとして決して大きくはない体格ながら、複数の階級をまたぐ長い道のりを歩んできました。今や4階級制覇王者となったカネロは、自身の実力を世界に示し続けています。
今回は、メイウェザーなき現在のボクシング界の最高スーパースター、サウル・カネロ・アルバレスについて調べてみました。
サウル・カネロ・アルバレスのプロフィール
- 本名:サントス・サウル・アルバレス・バラガン
- ニックネーム:カネロ
- 生年月日:1990年7月18日(32歳)
- 国籍:メキシコ
- 身長:173cm
- リーチ: 179cm
- プロ総試合数:61
- プロ成績:58勝(39KO)2敗2分
メキシコの英雄、サウル・アルバレス。日本でも、世界的にも”カネロ”の愛称で呼ばれることが多いですよね。この愛称「カネロ」は、スペイン語でシナモンという意味で、アルバレスの髪の毛が赤毛だったことから、少年期につけられたようです。
13歳でボクシングを始めると、2005年に15歳でプロデビュー。当初はウェルター級でしたが、2015年以降はミドル級・スーパーミドル級・ライトヘビー級で活躍。4団体のスーパーミドル級統一王者や世界4階級制覇王者など、数々のタイトルを獲得しています。
今や世界で最も稼ぐボクサーであり、圧倒的な知名度と人気を誇る選手のひとりです。
サウル・カネロ・アルバレスの経歴
8人兄弟の末っ子として生まれたカネロは、兄・リゴベルトの影響を受けて13 歳でボクシングを始めました。ここからは、カネロのアマチュア時代から現在までの経歴を見ていきます。
アマチュア時代
2004年に14歳でジュニアのメキシコ・ナショナル・ボクシングで準優勝、翌2005年には同大会で優勝を果たします。アマチュアとしては20戦ほど戦い、いずれも好成績を収めて、ボクシングを始めてからわずか2年で早々にプロに転向します。
プロ転向後
ウェルター級時代
成長途中の15歳のカネロは、ウェルター級でキャリアを重ねていきます。2007年8月に自身初のタイトルとなるハリスコ州ウェルター級王座を戴冠すると、WBAフェデセントロ、WBC-NABF、WBOラテンと次々に獲得し、2009年8月にはWBC世界ユース王座のベルトを手中に収めます。同年の北米デビューとなったホセ・コット(プエルトリコ)戦では、KO負け寸前で逆転勝ちを収め、存在感を示しました。
スーパーウェルター級時代
20歳になり身体も成長した2010年からは、スーパーウェルター級に進出。7月にはWBC世界シルバー王座を獲得すると、2011年3月にマシュー・ハットン(イギリス)との決定戦を制し、初のメジャータイトルとなるWBC世界スーパーウェルター級王座を獲得。
2012年5月5日、元3階級制覇王者シェーン・モズリー(アメリカ)を判定で下し、いよいよカネロの名はボクシング界で認められるようになります。
2013年4月20日には、WBA世界スーパーウェルター級レギュラー王者のオースティン・トラウト(アメリカ)に全会一致の判定勝ちをあげ、2つ目のメジャータイトルを獲得。メキシコのニューヒーローとしての人気を完全に確立しました。
この人気に乗って、WBA同級スーパー王者のフロイド・メイウェザー・ジュニア(アメリカ)と2013年9月に対戦することになりましたが、圧倒的なテクニックのメイウェザーに肉薄することもできずに0-2の判定で完敗。プロ初の黒星を喫します。このメイウェザー戦は、23歳のカネロにとっては、スーパーウェルター級のすべてのベルトを失うという最初の挫折を味わうこととなりました。
ミドル級時代
この敗戦の2年後の2015年11月、カネロはミドル級に階級をあげると、実力者ミゲール・コット(プエルトリコ)を判定で下して、WBC世界ミドル級王者となりました。これで2階級制覇を果たしたカネロは、ミドル級を席巻するWBA・IBF統一王者のゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)との対戦がいよいよ取り沙汰されるようになります。
2017年9月、ゲンナジー・ゴロフキンとの初戦は引き分けに終わったものの、2018年9月に再戦。当時無敗だったゴロフキンに判定勝ちを収めて、WBAスーパー・WBC王座の獲得を果たしました!
カネロVSゴロフキンのファイトマネー
つい先日、2022年9月に因縁の対決第3戦を闘った、カネロとゴロフキン。この2人の対決のファイトマネーは、かなり高額だったようで・・・。一覧にまとめてみました。
カネロ | ゴロフキン | |
第1戦(2017年9月16日) | 4,000万ドル(約57億1,800万円) | 約2,200万ドル(約31億4,500万円) |
第2戦(2018年9月15日) | 3,000万ドル(約42億8,900万円) | 約3,000万ドル(約42億8,900万円) |
第3戦(2022年9月17日) | 1,000万ドル(約14億3,000万円) | 800万ドル(約11億4,400万円) |
第3戦のファイトマネーが低いようにも見えますが、上記はあくまでも基本報酬。4団体統一王者であるカネロは、PPV売上に応じてより多くのボーナス収入を得る可能性があり、合計で約6500万ドル(約92億9220万円)以上を稼ぐと考えられています。また、挑戦者となるゴロフキンもPPV売上ボーナスを含めると、4,300万ドル(約61億4,710万円)以上を獲得する可能性があるそうです。
最後に
いかがでしたか?カネロのファイトマネーの桁違いさに驚愕の締めくくりとなりました。ボクシング界の最高スーパースター・カネロと日本のボクシング界のスーパースター・井上尚弥の試合もいつか見てみたいですね!